ゆっくりずむ♪かのんめろでぃ
令和3年5月号

言葉あそび『ぴんぽん』

音楽療法士 (Y)

ことばの音楽療法士の(Y)と申します。ゆっく・りずむ・めろでぃ・かのん、で言葉あそび『ぴんぽん』を始め、3年目突入です。

4月になり、“ゆっく“だった子が“りずむ・めろでぃ”に、“りずむ・めろでぃ”の子が“かのん”に移り、新たに通い始めた子ども達がいます。親御さんは慣れ親しめるのか気が気でなかったのではないでしょうか。私は4つの児童デイに関わらせていただいているので、以前いた場所、移った場所での子どもの様子が分かります。場所が変わるって、それだけで人を成長させてくれるのですね。子ども達はきっと新しい環境に緊張し、ちょっと背伸びなどをしたと思います。そして受け入れるスタッフの温かさに見守られながら、子ども達はそこに居場所を見つけたのでしょう。どの子にも成長を感じます。活き活きと、そして以前とはちょっと違う面を見せながら過ごしています。これを『アップデート』というのでしょう。

言葉あそび『ぴんぽん』は、ことばの音楽療法を土台に、呼吸、表情筋にもアプローチします。そして、声をだしてみたい! 声を出したら楽しかった! など、達成感を味わって欲しいです。遊びながら達成感を積み重ね、そしてやってみたい!! やってみよう!! など、自信に繋がることを夢見ています。そして成長が中々見えなかったとしても、必ず蓄えています。その壺がいっぱいになった時、溢れ出ることでしょう。その時を信じています。以前、ほとんど発語していなかった中学生の子が、高校生になった頃、急に言葉が増えてきました。また言葉を伝えたいと意識し始めた20代の青年は、意識し始めたことでグンと伝わる言葉が増えました。人はそれぞれ成長する時が違います。

達成感を味わった時のキラキラした瞳、人と分かり合えた時のキラキラした瞳、その瞳を見ると胸が熱くなります。時々見せてくれるキラキラした瞳に出逢いたいのです。言葉あそび『ぴんぽん』、どうぞよろしくお願いいたします。

ゆっくから
5月のゆっく

児童指導員 (T)

風が心地よい日もあり、夏のような暑さを感じる日も増えてきました。感染症対策を引き続き行いながら、暑さ対策も行い、活動をしていきたいと思います。

午前中は、道合公園まで散歩にでかけたり、グリンパークで過ごしました。散歩の途中、車や信号をみたり、きれいに咲いている花をみたり、公園までの道のりを楽しみにしている子もいます。それぞれの子の好きな事を一緒に過ごしている時間は、ゆったりとした時間を過ごしたり、いつもは立ち止まらない所で立ち止まったことで発見できる楽しみだったりします。

午後は、大浦公園や二丁目公園にでかけたり、ゆっくの周辺をゆったりお散歩しています。雨の日は、絵の具遊びをしました。筆で描く子、手がたを気に入り何度も手がたをする子もいて、きれいな作品ができました。

これから梅雨を迎えると雨の日が増えてくるので、室内で楽しめる活動をスタッフみんなで考えていきたいと思います。

【雑感】待つ・見る・聞くのご褒美

ゆっくアドバイザー (I)

管理者手作りの月刊通信紙『yukku』の5月発行No.7に、音楽あそびの時間「らるご」を担当してくださる(A)先生の寄稿「らるごの時間」が載っています。子ども・スタッフ全員で遊ぶ「糸車」。手を繋いで輪になり、歌に合わせて、回り、縮まり、広がり、ジャンプしたり。その“全員で”のタイミングがなかなか難しい。手を繋ぎたくない気分の子、ほかに気が向いている子、等々。でも、(A)先生は無理強いはしません。みんなの雰囲気をよく感じとり、流れをつかんで仕掛け・・・ついに成功! 「この日は私にとって『糸車記念日』になりました。」(A)先生念願の「やったー!」という会心の言葉です。

ところで、「『この味がいいね』と君が言ったから七月六日はサラダ記念日」——歌人・俵万智が世に出たこの短歌(1987年)は、一つのブームになりました。

私は、子どものさり気ないことばにハッとしたりオオッ! と思ったりすることがあります。そんなことばが聞けた日を「ことば日和」と名づけて一人で喜んだり感慨にふけったりしています。また、発語の代わりに表情豊かな顔やしぐさに思わず出遭い、good! と感じることもたびたびあります。そんな日は、〇〇ちゃんの記念日になります。「待つ・見る・聞く」から気づくどの子にもあるすてきな日。私のしあわせな日でもあります。

絵本『どうぞのいす』(香山美子・文、柿本幸造・絵)は、1981年発行以来40年、親から子、子から孫へと読み継がれるロングセラーの傑作です。

うさぎが小さないすを作りました。「どうぞのいす」と書いた立札と一緒に、大きな木の下に置きました。はじめに、どんぐりの籠を背負ったろばがいすを見つけ、籠をいすに置いてホッと一息、木にもたれてスヤスヤ・・・。そこへくまが通りがかり、ごちそうさま! かわりにはちみつの瓶を置いて行きます。次に、それをみんななめてしまったきつねは、かわりに焼き立てのパンを。10匹のりすたちは喜んでパンをいただき、お返しは籠一杯の栗…。ようやく目が覚めたろばは「あれっ、どんぐりって栗のあかちゃんだっけ?」。思いやりのリレーを小鳥が眺めていました。

ゆっく午後もすてきな「どうぞ」があります。と言っても「いす」ではありません。(M)ちゃんが当番の日、お友だちもスタッフも柔和な表情で声を待っています。みんなの前で発する(M)ちゃんの「どうぞ!」。その声でみんなが歌って午後ゆっくの始まりです。笑みを浮かべ、ちょっぴり照れくさそうな、おしとやかな(M)ちゃん。担当スタッフの声に合わせて一人ひとりにタッチし、おしまいにみんなに(M)ちゃーんと呼ばれて…。

始まりの言葉の「せ~の!」が言いにくそう、と気づいた指導員さんたちの考えた「どうぞ!」。いつしか(M)ちゃんの言葉の庫にとっておきの「どうぞ」が入っていたというわけです。なによりも優しさの言葉。こうやってふだん使いの言葉になるよう、声がけをしてきたスタッフみなさんの思いやりもいいものです。

めろでぃから
気持ちに寄り添いながら!

管理者 (S)

めろでぃでは低学年の子ども達が増え、毎日にぎやかに過ごしています。学校から帰ると手の消毒をして、自分の荷物の整理、そして手洗い、うがい、検温をしています。昨年度から行っていることで定着しています。「今日は何するの?」「どこの公園に行くの?」とめろでぃでの生活を楽しみにしていてくれるので嬉しくなります。雨天の日は、体育館や集会室を借りてボールなどを持って出かけ思いっきり走り回って遊び、お天気の良い日は、グリーンパークへ出かけブランコやすべり台、追いかけっこ、なんちゃっての「だるまさんがころんだ」などで遊んでいます。室内では、変身シリーズの絵本を読んだり、ブロックで怪獣や乗り物を作ったり、トランプの神経衰弱、空き箱でビデオカメラを作り「ぴんぽん」の様子を撮影したりそれぞれ楽しく過ごしています。

今年度から4人のお友だちが加わり、にぎやかになりました。3年生の(S・H)君は、物怖じすることなくすっかり溶け込んでボール遊びやバルーンを広げて遊んでいます。1年生の(H・Y)君は、人懐っこくマントをつけては変身ごっこやバランスボールで遊んでいます。同じく1年生の(H・A)君は、はずかしがり屋さんですが体育館へ行った時はボール遊びをしました。もうひとり1年生の(K・K)君もはずかしがり屋さんでめろでぃのお友だちに圧倒されてしまい、慣れると元気いっぱいのお友だちです。

お兄さんお姉さん達と関わる中で、子ども達の気持ちに寄り添いながら一緒に成長を見守っていきたいと思います。

りずむから
良い日

児童指導員 (N)

田んぼに水が引かれ田植えの時期も過ぎ、カエルの声が聞こえて来る季節がやってきました。りずむでは、床のクッション材を数年ぶりに新調。クリーム色と茶色のコントラストも目に鮮やかで、厚みもあり歩いても座っても大変気持ち良く過ごしています。茶色の古いマットには、動かないように養生テープで縦に横に補強をしてありました。それらを取り除く作業がとても大変でしたが、 (R)ちゃんと(S)ちゃんがテキパキ動き、(E)君は埃を取る棒を片手に部屋中を掃除してくれました。

最近のりずむは筋トレが流行っています。中学生男子を中心に、腕立て伏せや腹筋背筋、懸垂、腕相撲、タブレットで音声を流してシャトルランなどなど。小学生もだんだん集まって来て大きい子の真似をします。あちらこちらで歓声と笑い声。楽しくやっています。新しいマットの上で、腕相撲も盛り上がります。力も敏捷性も柔軟性も持久力もオセロやトランプも、もうスタッフは負けっぱなしです。

雨が続いた後のある日、(Y)君の希望で大谷公園へ。(F)君と(Y)君は話しながら懸垂をしたりベンチに両手をついて腕立て伏せをしたり。声をたてて笑って楽しそうです。スタッフが遊びをリードする必要もないし小競り合いが起こる心配もなく、近くにいるのも不粋かと思わせるような雰囲気でした。私は少し離れた所でBB弾のタマを探して過ごしました。

大谷公園にBB弾がたくさん落ちていた4,5年前。その頃彼らは遊びの輪に入ることが少し苦手でした。手頃な棒切れをブンブン振り回し植栽の葉っぱを切り落として歩いていた(Y)君が見つけた遊びは、地面に落ちているBB弾を一人で拾い集めること。(F)君は一人で木登りと虫探しでした。本当は友達と遊びたいのかな? 一人でいるのが楽しいのかな? どうすることが良いのかな? スタッフで知恵を絞りますが答えは見つかりませんでした。ただ地面に埋もれるBB弾と木の幹に擬態するアブラゼミを見つける力は確実につきました。やがていつの頃からか、BB弾を一緒に探す子が現れ、虫捕りが得意な(F)君を慕ってついて来る子が現れました。緩やかに彼らの交友関係は広がり、ゆっくり交わり、そして少しずつ深まっていきました。今では、(F)君は小さい子同士のいさかいを上手に収めてくれ、(Y)君はイライラしている子に心の鎮め方を教えてくれます。

(H)君の小さい頃に似ていると感じる新一年生。当の(H)君がその子を見て呟きます~「なんて可愛いんだ」。トイレに駆け込んだ(E)君。ついて行ったスタッフがドアの外でクシャミをしました。間髪を入れず(E)君の声「はっくしょん」。

BB弾は地味な色の6粒しか見つかりませんでした。もう(Y)君は喜ばないかなと思いました。でも彼は「ありがとうっ」と言って大事そうに体操着のポケットにしまいました。私は思いました。「なんて無邪気なんだ」と。

でも今になって思うのです。彼は本当は「もう要らない」と言いたかった。でも「せっかく僕のために探してくれたこの人を、悲しませてはいけない」と思ったのかも知れないと。私は一人でニヤニヤしながら呟きます~「なんて良い日だ」!

マスク生活はまだまだ続きそうです。気温の高い日もあれば肌寒い時もあり体調を崩しやすい時期ですが、元気に過ごしたいと思います。個人面談も始まり、お忙しい中お時間をいただきありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。

かのんから
大人になるための準備の時間!

児童指導員 (I)

♪やねより たかいこいのぼり おおきい まごいは おとうさん♪ 5月5日は端午の節句。鯉のぼりは、江戸時代からの子どもの人格を重んじ、子どもの幸福を願う日本独自の伝統文化です。そしてこの歌も、日本の伝統のものですよね。

あれ? この歌、間違ってない? 屋根より高い鯉のぼりいるの? と、思う子ども達が多いのではないでしょうか。聞かれたら、どのように答えますか? 難題ですよね。困りますよね。今では、屋根より高い鯉のぼりは、なかなか見ません。て、言うより、鯉のぼり自体見られなくなっています。

そこで、昔話が出来る人が必要ですよね。住宅事情の変化、子どもの少子化。日本の伝統文化がどんどん無くなっていく。寂しいことです。そこでお願いです。まだまだ、お元気なお爺様、お祖母様、子ども達に昔の話を聞かせてあげてください。そして、お父様、お母様も、ご自分の子どもの頃のお話を聞かせてあげてください。子ども達はきっと、不思議に思う事がたくさんありますよ。興味も持ってくれたら、それはそれで次の世代に受け継がれるでしょう。

さて、5月のかのんの話になります。かのんでは、どこかで必ず笑いがあります。空間がまず、パーッと明るい。そしてほんわか、やんわり、その中でのバタバタが、また面白い。みんなの笑顔がたまりません。

その中でかのんは、遊びと学びと、バランスの取れた取り組みをしています。音楽が好きな子、リズムに乗って踊ります。トランプが好きな子は、頭を使って勝利を目指します。体を動かすことが好きな子は、バランスボールに乗り部屋を飛び回っています。本が好き、動物が好き、それぞれスタッフが付いて遊び、学びます。子ども達だけでなく、私達も一緒に学んでいるのだなと、つくづく思います。

かのんでの過ごす時間は、大人になるための準備の時間でもあります。私たちは一人一人、個性があり、好きな物、嫌いな物が、それぞれ違います。私は子どもの頃、大きくなったら何になりたいと聞かれても、特に無く「お嫁さん!」くらいしか答えることができませんでした。

興味のある事、好きな事などあるのなら、周りの人たちが、その子の個性を生かし、視野をひろげてあげることも良いと思います。今は情報がたくさん入る時代です。ひとつではなく、選択できるようにしてあげることも必要ではないでしょうか? 自分が子どもの頃、そうして欲しかったなと、思った事です。

今はとても過ごしやすく、気持ちが良い季節です。6月になると、あのジメジメ、ベタベタの嫌な梅雨がやってきます。そんな時間を楽しく過ごせるように、皆んなで考えていきましょうね。体調管理も大切な時です。どうぞ皆様、元気に過ごしましょう。

そして最後に、かのんの子ども達は私達スタッフにとって、元気の源サプリメントです。子ども達にとって、私達もサプリメントでありたいです。これからもかのんで楽しく過ごしましょう。